遺  言  ・  相  続  に  つ  い  て

自分の手で作るポジティブなエンディング・プラン

高齢社会が進む中で、自分(と家族)の老後の生活をどうするのかといったことを、早い時期から自律的に考える人がとても増えてきているように感じます。考えておかざるを得ないということでもあるでしょう。
年をとって体に無理がきかなくなったときや判断能力に問題が出てきたときに、どのような方法でそれを補うのか。さらに年月が過ぎたとき、どのような形で死を迎え、どのような形で死後の整理をしてもらいたいと考えるのか。より「自分にとって好ましい状態」を実現したいのであれば、やはりある程度は具体的に考えて準備をしておく必要が出てくるのは当然であるともいえます。
このような「人生の後半戦をよりよく過ごすための準備」にはさまざまなものがありますが、成年後見制度について調べたり、遺言を書いたり、相続について考えたりしておくことは、その中でもとくに大きな効果をもたらすものではないかと思います。ぜひご検討していだたき、『行政書士事務所タニヤンズ』にお手伝いさせてください。

遺言について

○遺言は、民法の定める方式に従って書かれたものでないと、その法的効果はありません。
○民法の定める遺言には普通方式特別方式があります。急病や遭難・事故のときなどに緊急に書かれるものが特別方式で、通常「終活」などで話題にのぼる遺言は普通方式にあたります。

○普通方式の遺言は、さらに三種類に分かれます。

1) 自筆証書遺言 遺言をする人が全文・日付・氏名を手書きして押印したもの。
最も簡単で費用もかからず、内容や存在についての秘密も保たれやすいといえますが、紛失や偽造の危険が高く、方式の不備や表現のあいまいさから問題が起きることもあり、短所も多い方法です。
また、遺言を執行するためには家庭裁判所の検認が必要になります。
2) 公正証書遺言 法務大臣が任命する公証人が作成し、公証役場に原本を保管する「公正証書」によって行う形式の遺言です。
証拠力が高く、紛失や偽造、内容の不備などの問題が起こる心配がありません。証人2人以上の立会いのもとに、遺言する人の口述を公証人が筆記し、各自承認したあと署名押印します。自筆証書にくらべると手間と費用がかかるのですが、最も安全確実な遺言方式といえます。
また、公正証書遺言の場合は、執行時の検認は不要です。
3) 秘密証書遺言 遺言をする人が遺言を作成、署名押印して封印し、公証役場において公証人1人と証人2人以上のもとに提出して確認してもらう形式のもの。
遺言があることを明確にしつつ、内容については他者に秘密にできるという利点がありますが、公証人のチェックが入らないために後日問題が起こる可能性があります。
遺言執行時には、家庭裁判所の検認が必要になります。
  
○遺言をする人が、家族など自分に近しい人に向けて「自分の死後はこのようにしてほしい」という意思を書き残しておくのが遺言です。相続や贈与について書かれることも多いのですが、遺言者の意思とはいえ法律的に無効な内容については実現できませんし、法律的に問題がないとしても、残された家族に争いが起きるもとになってしまってはなんにもなりません。弁護士や行政書士など法律家と相談しながら、適切な内容の遺言を残すのが最も確実な方法だと思います。
○遺言者は、遺言により「遺言執行者」を指定することができます。家族などを執行者とすることもできますが、遺言の執行にあたってはさまざまな法律的知識や煩雑な手続きが必要となることが多く、法律の専門職である弁護士や行政書士に依頼しておくのは、中立公正な立場から遺言の内容を確実に実行してもらうためにも有効な方法といえます。
○その他、類似のものに「尊厳死宣言公正証書」などがあります。病院での延命措置などに対する自分の考えを明確にしておくものとして今後注目される場面が増えてくると思われます。

相続について

○相続手続きについての大まかな流れは以下のようになります。

1) 遺言書の確認 遺言書がなければ民法に定められた「法定相続分」をもとに遺産分割を行いますが、遺言書の内容によって変わる可能性があります。自筆の遺言書などの場合は、家庭裁判所に検認の申立てをすることも必要です。
2) 相続人の調査 相続手続きを行うためには、まず「すべての相続人の確定」が必要です。そのために、お亡くなりになった方(被相続人)の「出生から死亡するまでの連続したすべての戸籍」を取得しなければなりません。そして、その内容をもとに「相続関係説明図(いわゆる家系図)」を作成します。
3) 相続財産(遺産)の調査 不動産や預貯金・株式など相続にかかわるすべての財産を調べて、財産目録を作成します。借金など、「負の財産(負債)」もこれに含まれます。
4) 相続の承認・放棄 相続の開始(被相続人の死亡)を知った日から3ヶ月以内に、申述書を家庭裁判所に提出します。
5) 遺産分割協議書の作成 相続財産をどのように分割するのかを決定して、遺産分割協議書を作成します。すべての相続人がこれを承認し署名押印する必要がありますが、特定の相続人が生前もらっていた「特別受益」や、介護などを担っていた相続人の「寄与分」などをどう扱うかが議論となり、取りまとめに時間がかかることが多くなります。
6) 相続財産の名義変更手続き 金融機関への相続届や、不動産の相続登記などを行います。
7) 税金の申告・納付 相続税について計算して、相続税申告書を提出します(10ヶ月以内)。また、被相続人の所得税の準確定申告も4ヶ月以内に行っておく必要があります。

○登記については司法書士、税金については税理士の業務となります。ご希望により、ご紹介いたします。
○相続は、被相続人の方が生前に家族とよく話し合って適切な準備をしておくことで、円滑な手続きが行えることが多いと思われます。遺言と合わせてお考えいただくことを、ぜひおすすめいたします。
ハンチングをかぶった谷家
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